【猫の闘病#15】術後の面会(⚠️手術痕画像注意)

手術の翌日、仕事は半休を取り術後のチロルへ会いに行きました。
術後の姿を一人で見るのは正直不安でいっぱいでしたが、夫は会社を休めなかったため、片道1時間を越える道のりを経て病院へ。

面会させてもらったとき、チロルは病院が用意していたフリースに隠れていました。
頭部から顔の右半分の毛は剃られていて、縫われた傷跡が痛々しくもともと小さかった彼がますます小さく見えてすごく辛くなってしまいました。

もちろん無事に手術が終わり、生きていることに感謝していますが、見たことないぐらい弱り切った姿に涙が出てしまいました。
声をかけるとこちらを見て目を合わせてくれます。
何枚か写真を撮り、動画を撮り(病院許可済み)、夫にも連絡をしました。

元気だった時のまたたびを嗅ぐチロル

手術を行ってくださった先生から術後の経過をお話があるとのことだったので、診察室に私だけ行きました。
チロルとはこの日はこれでお別れです。

術後の経過はすこぶる良好、とのことでした。
先生曰く、手術前よりも早く動けるようになっていて、病室に移されてからもすぐに隠れるように匍匐前進のように動いていたそうです。

取るのが難しいかも、と言われていた小さい腫瘍は、大きい腫瘍を取り除いたあと、ある程度特定していた場所の脳を除けたら見つけられたので取り除いたとのことです。
開いた頭部を閉じるころには脳の形が正常な状態に戻ってきていたらしく、術後のMRIを見せていただきましたが、術前には腫瘍で圧迫されていた脳の形が、少し左に寄ってはいるものの、ほとんど「脳」の形になっていました。

今後3週間~4週間程度の期間で正しい形に治っていくと思う、というお話でした。
頭蓋骨に穴を開けて手術を行ったのですが、どうやって閉じるんだろう…と思っていたのですが、チタンのメッシュプレートで穴を覆い2ミリ程度のサイズのネジで留め、筋肉などを乗せて皮膚を繋いだとのことでした。

C動物病院ではかつては人工関節などにも使われるような素材で穴をふさいでいたらしいのですが、老猫(老犬など)の場合、感染症の懸念があるため、今はチタンに変えたそうです。
退院の目途はまだ立っていませんが、チロルの回復は早い方だよ、と先生に言われました。

ただし、退院後も転倒や特に転落には気を付けるように、と注意されました。
ある程度動けるようになると、平行移動だけではなく上下移動もしたくなる、し始める可能性があり、万が一キャットタワーなどから転落した場合が一番危ない、と言われました。
キャットタワーは片付けるか、人がいないときはケージなどでチロルの動きを制限するなど、環境を整えてあげる必要があるそうです。
うちにはレオンもいるため、キャットタワーをなくすことは難しいかな、と思うのでケージの導入を考えています。

小さくて痛々しい姿のチロルを見るのはつらくてつらくて仕方がないんですが、家にいない、会えないことの方がつらくて寂しいので早く会いたいし早く帰ってきてほしいなと思っていたことを覚えています。

最後に術後のチロルの画像を載せます。
開頭手術のため、頭部に縫ったあとがあり、また痛々しい姿です。
苦手な方は閉じてくださいね。

【猫の闘病#12】入院します

手術のための入院は手術前日の夕方までに連れて行くことになっていました。
平日だったので、二人とも仕事を休んで車で連れて行きました。
チロルの脳腫瘍ができた場所的にはいつ発作が起きてもおかしくなかったようなのですが、幸い発症から入院当日まで発作を起こすこともなく過ごせました。

C病院に着き、診察室で手術への同意書にサインをしました。
MRI撮影の時と同様、全身麻酔を施すためそれが原因で死んでしまうかも知れない、術後の経過が芳しくなく死んでしまうかも知れないという不安は尽きませんでしたが、手術をして回復することを信じました。
チロルを預け、手術・入院の内金を支払ってこの日は終了しました。

興奮のせいかストレスのせいか、はたまた自分で毛繕いできなかったからなのか、2日前にはなんともなかったチロルの鼻がはげていました。

診療費
内金 200,000円
合計 200,000円

全額は入院期間によって変動するため、退院時の支払いとなります。

不安そうにしているチロルを見るのが辛くて、また帰り道に泣いてしまいました。
手術の成功と回復を信じているけど、それでも不安でした。

チロルが入院したことにより、数十日ぶりに寝室で眠ることができました。
そしてチロルが居ないことでレオンが「ひとりっ子」を謳歌します。

【猫の闘病#11】当時の生活

手術を決めてからは、ただただその日へ向けてできるだけチロルの体重が落ちないように気をつけていました。
この時のメモは全て自分のLINEに書いていました。

当時のLINEに書いていたメモより

当時あげていた脳圧降下剤はイソバイドでした。
1日4mlを朝と夜2回に分けてあげていました。
イソバイドのみでは飲んでくれないこともあったため、オリゴ糖やエネルギーちゅ〜るを混ぜて与えていました。
嫌がりすぎて飲めない日もありましたが、チロルにとって大きなストレスになるぐらいなら…と無理にあげることはしませんでした。
(画像の「シリンジ10ミリ」はクリティカルリキッドを指しています。)

2019年12月からはチロルの看病のために夫婦揃ってリビングに布団を敷いて寝ていました。
チロルの身動ぎに合わせて鳴る首輪の金属音で夜中・明け方に起きてごはんをあげたり、トイレに連れて行ったりしていました。
チロルは固形物はずっと食べておらず、食事はクリティカルリキッドとヒルズのa/d缶をあげていました。
ウェットフードは缶詰の蓋を開けていたため、ラップして冷蔵庫で保管していたので、あげるときはお皿に乗せてレンジで少し温めてあげていました。

座って食べるもうまく座れないチロル

手術のための入院までに一度薬が切れてしまうので、動物病院Bで追加で処方してもらいました。

診療費
内服薬 脳圧降下剤 1,000円 (200円×5日分)
内服薬 ステロイド 400円 (80円×5日分)
内服薬 粘膜保護剤 350円 (70円×5日分)
a/d缶 420円
消費税 217円
合計 2,387円

チロルのトイレについては、当初ペット用のおむつも検討し、一番小さいサイズを買って試しに一度つけてみたのですがチロルが嫌がり、それ以来こちらがタイミングを見てトイレに連れて行くことにしました
後日その話を主治医に話したところ、「猫はプライドの高い動物だから、自分におしっこやうんちが付くのはプライドが傷付くと思うので、本人(猫)が嫌がるならトイレに連れて行ってあげるのでいいと思いますよ」と言われました。
必要なこと以外はチロルのストレスになるようなことは極力したくなかったので、マンパワーで解決することにしました。

【猫の闘病#10】MRI撮影の結果と決心

MRIを撮影したのと同じ敷地にあるC病院で診察をしてもらう日が来ました。
この日の体重は1.85kg。
以下MRI撮影してわかった内容となります。
腫瘍ができたのは右脳でした。
右半分上部あたりに大きめの腫瘍が1つと、右目下あたりに小さめの腫瘍が1つありました。
大きめの腫瘍は立てなくなりやすい場所にできているようです。
手術をお願いするかどうかの事前の診断の時点ではおそらく髄膜腫だろうということでした。
髄膜腫の場合は開頭手術で取り除くが、リンパ腫だった場合は抗がん剤治療の扱いになります。
腫瘍はゆっくり大きくなっているとのことです。
上部の腫瘍は比較的取りやすい位置にある、ただし、右目下あたりの腫瘍は、実際に見てみないと判断できないけど頭頂部からの手術では取りにくい場所にあるようでした。

腫瘍に押し出された脳が頭蓋骨から出ているため、脳ヘルニアを起こしており、そのため手足がぴんと伸び切ってしまっていたようです。

手足が伸びて自分の意思で起き上がれないチロル
膝に乗せてもピンと伸びたままの手足
診療費
初診料 11,000円
神経学的検査 通常 11,000円
他施設で実施されたMRI/CT読影料 22,000円
合計 44,000円

手術を行えばチロルの状況が改善される可能性は高いとのことでした。
ただ、MRI撮影の時と同様に全身麻酔をかける必要があり、その不安はぬぐえないままでした。
また、入院費を含む手術費用の概算は、最低でも120万円でした。
小さい腫瘍が手術で取り除けない(取り除かない)場合は放射線治療で取り除けるということでしたが、だいたい60万円から100万円程度かかると言われました。

今の時点であれば、2週間後に手術の予約を入れられるということでした。
手術するしないは一度帰ってから検討していいけど、すぐに手術の枠が埋まってしまい、手術可能日が伸びる可能性があるということで、提案された2週間後に手術の予約をお願いすることにしました。
手術費用のことや、全身麻酔への不安などがあり、一度持ち帰って夫婦で相談することにしました。

正直、手術はしたいと思いましたが、金額の大きさにビビっていました。
2019年末からのチロルの謎の体調不良からの通院に始まり、MRI検査、手術から退院に至るまで、正直めちゃめちゃお金かかりました。
我が家は一応共働きではありますが、私が時短勤務だったり趣味にお金をかけすぎていて、私個人の収入ではまかなえないほどの金額です。
元々は私が独身時代から飼っていた猫なので、猫費用に関しては私が負担するつもりではいましたが、まさかこんな大事になるとは思っておらず…正直「お金」の面でチロルの手術などはあきらめた方がいいのかなと思っていました。

でも夫が「後悔のないようにしよう」と言ってくれたり、私の両親から「猫の手術?あんたの夫は大変だね!」と夫が言われた時も「大変なのは俺じゃなくて手術を受けるチロルだから」と言ってくれたり…甘えてばかりですが、この言葉でチロルの手術をお願いすることを決めました。

元々2倍近く体重の違うレオンとチロルだったけどますますチロルが小さく見えた頃

【猫の闘病#9】年末年始の看病

MRI撮影が終わったその日、そのままかかりつけの病院へ行き、今後の治療方針を決めました。
一先ずは脳圧が上がっているため、それを下げるための薬としてイソバイトを1日2回、脳腫瘍の浮腫を防ぐためのステロイド、胃粘膜を守るための粘膜保護剤を1日1回、皮下点滴は2日に1回30ミリに変更になりました。

診療費
再診 600円
皮下点滴 2,000円
内服薬 脳圧降下剤 1,000円(200円×5日分)
内服薬 ステロイド 400円(80円×5日分)
内服薬 粘膜保護剤 350円 (70円×5日分)
消費税 435円
合計 4,785円


この頃にはチロルは自分でトイレに行くことができず、こちらがタイミングを見てトイレに連れていき、支えているとそのうちおしっこやうんちをする、という感じでした。
不幸中の幸いというか、ちょうどこの時期は年末年始のためお互いの会社も休みだったのでつきっきりで面倒をみることができました。

チロルの寝床を作ったのにレオンに奪われる図(チロルは隣の家で寝てる)


12/30に体重がついに2kgを下回り、1.9kgでした。
毎日薬をあげていたのですが、苦いらしく全然飲んでくれないことばかりでした。
年明けに主治医に相談したら、オリゴ糖などに混ぜると苦みが緩和されて飲みやすくなると思う、ということだったので、病院の帰りにすぐオリゴ糖を買って帰りました。
相変わらず飲んでくれないものの、以前よりは多少…ちょっとは…飲んでるかな…という感じです。

イソバイトが効いているのかステロイドが効いているのかわかりませんが、ウェットフードを食べる量やクリティカルリキッドを飲める量が少し増えてきました。
(あんまり話に出てこない)レオンが食欲旺盛すぎるのですが、明け方に「お腹空いた!」と大きい声で起こしてくるのでごはんをあげると、それに便乗してチロルも食べたがります。
朝4時半にウェットフードをスプーン1杯分あげ、朝8時にまたスプーン1杯、17時、23時にそれぞれスプーン1杯ずつという感じです。

MRI撮影からC病院での診察を行うまで、年末年始を挟み2週間程度期間がありました。
その間も投薬は続いていたため、1/2と1/6に薬を処方してもらいに動物病院Bへ通っていました。
1/2にはチロルも連れて行っていたので体重を量ってもらいました。

2020/1/1のチロル


1/2 1.94kg

診療費
再診 600円
内服薬 脳圧降下剤 1,000円 (200円×5日分)
内服薬 ステロイド 400円 (80円×5日分)
内服薬 粘膜保護剤 350円 (70円×5日分)
シリンジ50ml 1,150円 (230円×5日分)
注射針 300円 (60円×5日分)
翼状針 300円 (60円×5日分)
消費税 445円
合計 4,895円



1/6 1.9kg(私+チロル−チロルで体重を量った日)

診療費
内服薬 脳圧降下剤 1,000円(200円×5日分)
消費税 100円
合計 1,100円