【猫の闘病#11】当時の生活

手術を決めてからは、ただただその日へ向けてできるだけチロルの体重が落ちないように気をつけていました。
この時のメモは全て自分のLINEに書いていました。

当時のLINEに書いていたメモより

当時あげていた脳圧降下剤はイソバイドでした。
1日4mlを朝と夜2回に分けてあげていました。
イソバイドのみでは飲んでくれないこともあったため、オリゴ糖やエネルギーちゅ〜るを混ぜて与えていました。
嫌がりすぎて飲めない日もありましたが、チロルにとって大きなストレスになるぐらいなら…と無理にあげることはしませんでした。
(画像の「シリンジ10ミリ」はクリティカルリキッドを指しています。)

2019年12月からはチロルの看病のために夫婦揃ってリビングに布団を敷いて寝ていました。
チロルの身動ぎに合わせて鳴る首輪の金属音で夜中・明け方に起きてごはんをあげたり、トイレに連れて行ったりしていました。
チロルは固形物はずっと食べておらず、食事はクリティカルリキッドとヒルズのa/d缶をあげていました。
ウェットフードは缶詰の蓋を開けていたため、ラップして冷蔵庫で保管していたので、あげるときはお皿に乗せてレンジで少し温めてあげていました。

座って食べるもうまく座れないチロル

手術のための入院までに一度薬が切れてしまうので、動物病院Bで追加で処方してもらいました。

診療費
内服薬 脳圧降下剤 1,000円 (200円×5日分)
内服薬 ステロイド 400円 (80円×5日分)
内服薬 粘膜保護剤 350円 (70円×5日分)
a/d缶 420円
消費税 217円
合計 2,387円

チロルのトイレについては、当初ペット用のおむつも検討し、一番小さいサイズを買って試しに一度つけてみたのですがチロルが嫌がり、それ以来こちらがタイミングを見てトイレに連れて行くことにしました
後日その話を主治医に話したところ、「猫はプライドの高い動物だから、自分におしっこやうんちが付くのはプライドが傷付くと思うので、本人(猫)が嫌がるならトイレに連れて行ってあげるのでいいと思いますよ」と言われました。
必要なこと以外はチロルのストレスになるようなことは極力したくなかったので、マンパワーで解決することにしました。

【猫の闘病#10】MRI撮影の結果と決心

MRIを撮影したのと同じ敷地にあるC病院で診察をしてもらう日が来ました。
この日の体重は1.85kg。
以下MRI撮影してわかった内容となります。
腫瘍ができたのは右脳でした。
右半分上部あたりに大きめの腫瘍が1つと、右目下あたりに小さめの腫瘍が1つありました。
大きめの腫瘍は立てなくなりやすい場所にできているようです。
手術をお願いするかどうかの事前の診断の時点ではおそらく髄膜腫だろうということでした。
髄膜腫の場合は開頭手術で取り除くが、リンパ腫だった場合は抗がん剤治療の扱いになります。
腫瘍はゆっくり大きくなっているとのことです。
上部の腫瘍は比較的取りやすい位置にある、ただし、右目下あたりの腫瘍は、実際に見てみないと判断できないけど頭頂部からの手術では取りにくい場所にあるようでした。

腫瘍に押し出された脳が頭蓋骨から出ているため、脳ヘルニアを起こしており、そのため手足がぴんと伸び切ってしまっていたようです。

手足が伸びて自分の意思で起き上がれないチロル
膝に乗せてもピンと伸びたままの手足
診療費
初診料 11,000円
神経学的検査 通常 11,000円
他施設で実施されたMRI/CT読影料 22,000円
合計 44,000円

手術を行えばチロルの状況が改善される可能性は高いとのことでした。
ただ、MRI撮影の時と同様に全身麻酔をかける必要があり、その不安はぬぐえないままでした。
また、入院費を含む手術費用の概算は、最低でも120万円でした。
小さい腫瘍が手術で取り除けない(取り除かない)場合は放射線治療で取り除けるということでしたが、だいたい60万円から100万円程度かかると言われました。

今の時点であれば、2週間後に手術の予約を入れられるということでした。
手術するしないは一度帰ってから検討していいけど、すぐに手術の枠が埋まってしまい、手術可能日が伸びる可能性があるということで、提案された2週間後に手術の予約をお願いすることにしました。
手術費用のことや、全身麻酔への不安などがあり、一度持ち帰って夫婦で相談することにしました。

正直、手術はしたいと思いましたが、金額の大きさにビビっていました。
2019年末からのチロルの謎の体調不良からの通院に始まり、MRI検査、手術から退院に至るまで、正直めちゃめちゃお金かかりました。
我が家は一応共働きではありますが、私が時短勤務だったり趣味にお金をかけすぎていて、私個人の収入ではまかなえないほどの金額です。
元々は私が独身時代から飼っていた猫なので、猫費用に関しては私が負担するつもりではいましたが、まさかこんな大事になるとは思っておらず…正直「お金」の面でチロルの手術などはあきらめた方がいいのかなと思っていました。

でも夫が「後悔のないようにしよう」と言ってくれたり、私の両親から「猫の手術?あんたの夫は大変だね!」と夫が言われた時も「大変なのは俺じゃなくて手術を受けるチロルだから」と言ってくれたり…甘えてばかりですが、この言葉でチロルの手術をお願いすることを決めました。

元々2倍近く体重の違うレオンとチロルだったけどますますチロルが小さく見えた頃

【猫の闘病#9】年末年始の看病

MRI撮影が終わったその日、そのままかかりつけの病院へ行き、今後の治療方針を決めました。
一先ずは脳圧が上がっているため、それを下げるための薬としてイソバイトを1日2回、脳腫瘍の浮腫を防ぐためのステロイド、胃粘膜を守るための粘膜保護剤を1日1回、皮下点滴は2日に1回30ミリに変更になりました。

診療費
再診 600円
皮下点滴 2,000円
内服薬 脳圧降下剤 1,000円(200円×5日分)
内服薬 ステロイド 400円(80円×5日分)
内服薬 粘膜保護剤 350円 (70円×5日分)
消費税 435円
合計 4,785円


この頃にはチロルは自分でトイレに行くことができず、こちらがタイミングを見てトイレに連れていき、支えているとそのうちおしっこやうんちをする、という感じでした。
不幸中の幸いというか、ちょうどこの時期は年末年始のためお互いの会社も休みだったのでつきっきりで面倒をみることができました。

チロルの寝床を作ったのにレオンに奪われる図(チロルは隣の家で寝てる)


12/30に体重がついに2kgを下回り、1.9kgでした。
毎日薬をあげていたのですが、苦いらしく全然飲んでくれないことばかりでした。
年明けに主治医に相談したら、オリゴ糖などに混ぜると苦みが緩和されて飲みやすくなると思う、ということだったので、病院の帰りにすぐオリゴ糖を買って帰りました。
相変わらず飲んでくれないものの、以前よりは多少…ちょっとは…飲んでるかな…という感じです。

イソバイトが効いているのかステロイドが効いているのかわかりませんが、ウェットフードを食べる量やクリティカルリキッドを飲める量が少し増えてきました。
(あんまり話に出てこない)レオンが食欲旺盛すぎるのですが、明け方に「お腹空いた!」と大きい声で起こしてくるのでごはんをあげると、それに便乗してチロルも食べたがります。
朝4時半にウェットフードをスプーン1杯分あげ、朝8時にまたスプーン1杯、17時、23時にそれぞれスプーン1杯ずつという感じです。

MRI撮影からC病院での診察を行うまで、年末年始を挟み2週間程度期間がありました。
その間も投薬は続いていたため、1/2と1/6に薬を処方してもらいに動物病院Bへ通っていました。
1/2にはチロルも連れて行っていたので体重を量ってもらいました。

2020/1/1のチロル


1/2 1.94kg

診療費
再診 600円
内服薬 脳圧降下剤 1,000円 (200円×5日分)
内服薬 ステロイド 400円 (80円×5日分)
内服薬 粘膜保護剤 350円 (70円×5日分)
シリンジ50ml 1,150円 (230円×5日分)
注射針 300円 (60円×5日分)
翼状針 300円 (60円×5日分)
消費税 445円
合計 4,895円



1/6 1.9kg(私+チロル−チロルで体重を量った日)

診療費
内服薬 脳圧降下剤 1,000円(200円×5日分)
消費税 100円
合計 1,100円

【猫の闘病#8】MRI撮影を決心

12/26に診察したところ、2.1kg。
これ以上この状態でこの子が体重が増えることは難しいと思う、早い段階でMRIを撮った方がいい、という主治医の言葉を受け、ついにMRI撮影をする決断をしました。
この日は再診料のみかかりました。

診療費
再診 600円
書類作成料 0円
合計 600円

翌日12/27に予約を取り、専門の施設までチロルを連れて行きました。
MRIの撮影をする担当の先生にと対面し、今のチロルの状態を診てもらい、これから行うMRI撮影についての説明をされ、同意書へのサインを求められました。
勿論サインはするんですが、麻酔が死因になるかもしれない、という恐怖が拭えませんでした。
MRI撮影は全身麻酔を施してから行うため、時間がかかると言われていました。
撮影後に全身麻酔から目覚めたら連絡をします、ということだったので病院にチロルを預け、私たちは近くのファミレスで時間を潰すことにしました。
「目覚めなかったらどうしよう」と不安になり、食欲もなくどうやって時間を潰していたのか記憶がありません。
はやく病院からの電話が来るように、と考えていたんだと思います。

チロルを預けてから2時間ぐらい経った頃、病院から電話があり病院へ戻りました。
どうやら無事に目覚めていたようです。
結果、脳腫瘍と判明しました。
脳腫瘍が脳を圧迫して頭蓋骨から漏れているという脳ヘルニアも併発していたようです。

「まさかチロルが脳腫瘍なんて」という思いと、「なんでもっと早く連れてきてあげなかったんだろう」という後悔で涙が止まりませんでした。
猫は体調不良を隠す生き物なので、それが表に出てくるってことはよっぽどひどい状態だということは知識として分かっていたはずなのに、いつまでも「まさか」「そんなわけない」という気持ちだけでこの辛さを長引かせてしまった後悔が今もすごくあります。

MRIを撮影した施設と手術ができる病院は同じ敷地内にありますが、あくまでこの日はMRIの撮影のみの予約だったため、撮影を終えたチロルを連れて帰路につきました。

夫がずっと運転してくれていたのですが、私は後部座席でチロルの入ったキャリーを抱えてずっと後悔の念に駆られながら泣いていました。

診療費
MRI検査(1部位) 80,300円
MRI造影検査(1部位)10kg未満 6,600円
脳圧降下剤 20kg未満 3,300円
注射処理 1,650円
酸素室 10kg未満(60分) 2,200円
合計 94,050円